2006年7月 6日 (木)

♪ ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団

○日時 2006年7月6日(木) 19時00分~21時05分

○場所 松本市音楽文化ホール

○演奏 ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団  ゾルタン・コチシュ(指揮とピアノ)

○プログラム チャイコフスキー スラヴ行進曲作品31

         ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番ト長調作品58

         チャイコフスキー 交響曲第6番ロ短調作品74「悲愴」

 アンコール ブラームス ハンガリー舞曲第5番

         ベルリオーズ ファウストの劫ばつ「ラコッティ行進曲」

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客入りは7割弱程度で、ちょっと閑散していた。前3列はフロント席で割安に設定されていたので、埋まっていたが、その後ろ数列が結構空いていた。

結構よく鳴るオーケストラの印象。指揮者コチシュの音楽性もあるのだろう。演奏スタイルはプログラム3曲とも、速めのテンポでスタイリッシュ。きびきびと音楽をすすめていく。もともと、よく鳴る曲、スラヴ行進曲はこて慣らしだが、本命は弾き振りのベートーヴェンか。ソロ部分がはっきり分かれている曲なので、弾き振りでもそれほど困難ではなさそうに感じるが、実際演奏されている側からすればどうなのだろうか?コチシュのピアノは、もともと指揮よりピアノの名手として知られていたこともあり、なかなか美音で上手い。第3楽章のカデンツアは自作か?「悲愴」では、楽章間を空けず、一気に通してしまった。独特のフレージングとスタイリッシュな音楽性で、スラヴ的雰囲気は皆無、悲壮感も皆無の演奏だったが、ドラの音からフェイドアウトしていくコーダの部分は印象に残った。拍手もしばらく出なかったので、良い余韻に浸ることができた。

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2006年6月18日 (日)

♪ 田尻洋一 ピアノ・リサイタル シリーズⅡ

○日時 2006年6月17日(土) 18時00分~20時05分

○場所 安曇野コンサートホール

○演奏 田尻洋一(ピアノ)

○プログラム

    J.S.バッハ イギリス組曲第6番 BWV 811

    ラヴェル 組曲「鏡」より

     「蛾」「海原の小舟」「道化師の朝の歌」

    モーツアルト 「キラキラ星」の主題による変奏曲 K.265

    シューマン ピアノソナタ第3番 ヘ長調 作品14

 このホールにおいて今年5回シリーズで開催されるらしい。その第2回目。(第1回目は未聴)第1回目が好評だったらしいので、聴きに行ってみた。

曲ごとトークを加えて演奏を進めるが、そのトークが飾り気なく、分かりやすい一言を添えて紹介する。演奏はバッハとシューマンが良かった。バッハについて、「最近オリジナルな方向の演奏が多く、ピアノで演奏することが少ない」「バッハの時代にピアノがあったら、ワーグナーのような壮大な音楽をつくったことだろう」という話しがありました。結構バッハには思い入れがあるようです。演奏も精妙でスケール大きい表現でしたが、グールドの演奏も聴いている中、ピアノによるバッハは否定しませんが、ペダル多用の表現はちょっと好みから外れていた感じでした。シューマンのソナタは、クララとの関係について面白く紹介されましたが、演奏については渾身の表現で圧倒されました。素晴らしい。この曲に思いのたけをぶつけてしまったようで、その後のトークは少し放心状態だった。熱演・・・(写真は開演前の様子)

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2006年6月10日 (土)

♪ ヒリヤード・アンサンブル

○日時 200669日(金) 1905分~2115

○場所 松本市音楽文化ホール

○演奏 ヒリヤード・アンサンブル

     ディビッド・ジェイムズ(カウンター・テナー)

     ロジャース・クランプ(テナー)

     スティーヴン・ハロルド(テナー)

     ゴードン・ジョーンズ(バリトン)

○プログラム

  ギョーム・デュファイ ミサ「私の顔が蒼ざめているのは」(全曲)

  ジョスカン・デ・プレ「深い淵の底から」

  ジョスカン・デ・プレ「過ぎ越しの生贄」

  ジョスカン・デ・プレ「御身ただ一人奇跡をなす者」

  ジョスカン・デ・プレ「そしてダビデは嘆き」

  ジョスカン・デ・プレ「アヴェ・マリア」

  ほか

  アンコール、荒城の月ほか、3曲

待望のヒリヤード・アンサンブルによる、ルネッサンス期の巨匠デュファイと、ジョスカンの名曲を聴くことができた。一時期CDで、この種の曲に凝った頃があった。結成から30年を経てさすがに年配のメンバーだが、声の衰えは微塵もなく、素晴らしいアカペラ・アンサンブルだ。

たった4人とは思えない清涼で芳醇な響き!この時期の曲特有のポリフォニックな響き!石造りの聖堂で聴いているよう・・・。

曲順は、メインであるデュファイの「私の顔が蒼ざめているのは」の5曲を各曲に分け、ジョスカンの曲を交互にしてプログラムされている。そのため、曲間の拍手を控えていたのだが、多くのお客は拍手されていたので、後半には自分もするようになった。静かな感動が、曲が進められるごとに深くなっていく。至福の時だった・・・。

アンコールには、荒城の月の編曲や、現代曲が披露されて、違った側面を楽しませてもらった。

公演後のサイン会。拍手でサイン席に迎えられ、気さくに応じられていた。Hilliard1 Hilliard2

※写真は公演前のステージ。 サインに応える4人。

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2006年6月 8日 (木)

♪ デヴィッド・ジンマン指揮、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団 with ヨーヨー・マ

○日時 200668日(木) 1910分~2100

○場所 長野県松本文化会館

○演奏 デヴィッド・ジンマン指揮 チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

    ヨーヨー・マ(チェロ)

○プログラム

 シューマン チェロ協奏曲イ短調作品129

 マーラー  交響曲第1番ニ長調

まずは、久しぶりの松本文化会館。昨年のサイトウキネン以来か。遅れて入場するお客が多かったせいか、開演時間が少し遅れた。開演のベルが変わっていた。以前は無機質なブザー音だったがベル調のチャイムだった。サイトウキネンの時は開演ベルを鳴らさないが・・・。

 前半のシューマン。久しぶりの会場だったせいか、始まってしばらく、チェロもオーケストラも鳴らないな~と感じていたが、これは自分の耳のせいだったか?第1楽章後半からよく響くように聴こえてきた。このチェロ協奏曲は、割と地味な曲なのだが、さすがヨーヨーマ、聴かせどころは心得ているよう。一言で言うと、ソロとオケとの対峙というより協調的な音楽づくり。独奏がない部分でも、指揮者と合わせて体を動かしたり、第2楽章の独奏チェロとオーケストラのチェロとの対話とかオケのソロが出る部分では、自身そちらに視線を向けて(体はステージ正面なのだけど)、演奏していた。つややかで美しい響きのチェロ。特に低音の音色が美しい・・・。

後半のマーラーにも期待していた。「巨人」という俗称がついている第1番だが、自分としては、10年以上前にアマチュアオーケストラで1~2回聴いただけで、意外と実演の機会がない。マーラーは実際ステージを見て聴くと楽しめます。打楽器の多さや特殊奏法など目の当たりにするのは面白い。演奏で良かったのは第3第4楽章か?あえてぎこちなさを出した葬列のような雰囲気の第3楽章。これまでの集大成のように大見得を切った第4楽章。中間部の美しいところは、ゆったりとテンポを落としてじっくり謳わせていたのが良かった。コーダでの、8人のホルン奏者たちのスタンドプレイも“見られた”し・・・。Yoyoma1 Yoyoma2 Yoyoma3

 お客の中には、松本サリンの被害者、河野義行氏の姿も見かけた。それでもヨーヨー・マ目当てのお客が多かったと思われる。普段より若い女性が多かった。いつもながらのクラシックファンらしき人もちらほら・・・。ロビーのCD売り場には、休憩中も終演後もお客の山で、近づくことさえできなかった。

※写真左:開場時間になって・・・ 写真中:開演前、自分の席から、写真右:休憩時間に最後部から

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2006年5月 7日 (日)

♪島田真千子ヴァイオリンリサイタル

○日時 200657日(日)1405分~1540

○場所 あずみ野コンサートホール

○演奏 島田真千子(ヴァイオリン)、永原緑(ピアノ)

○プログラム

 コレルリ ヴァイオリンソナタ第10番へ長調 作品5-10

 ブラームス ヴァイオリンソナタ第2番イ長調 作品100

 シューベルト ヴァイオリンとピアノのためのファンタジーハ長調 D.934

 (アンコール)

 J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 アルマンド

 ヴェルディ(島田編曲) 歌劇「オテッロ」からデズデモナのアリア「アヴェマリア」

サイトウ・キネン・フェスティバルにも出演している島田真千子さんのリサイタル。

ここ安曇野で聴くのはこれで3回目となる。主催Divertimentoの花井さんの招聘で継続的に開催されているコンサートだ。以前はバッハのシャコンヌやべリオのセクエイティアのような、ちょっと気構えしないと聴けない(?)曲が並んでいたが、今回のプログラムは比較的穏健なもの。それでも良い曲がならんでいる。

コレルリはバロックの名曲だ。前回のバッハと同様、バロック・ボウ(弓)を使っていた。バロック好きの島田さん、バッハのような気構えするような曲ではないので、楽しく弾く表情が良い。もちろん演奏も。なかなかの美音だ!

ブラームスのソナタ。3曲あるソナタのうち、多分一番弾かれない(聴かれない?)第2番。島田さん、ドイツ、デトモルトに留学した際、ブラームスが生活していた近くにお住まいだったというトークを交えて演奏。いまひとつブラームスらしくないか?と思っていたが、2楽章の美しく奏でられたあたりからブラームスらしさが出てきた。

後半のシューベルト。伴奏の永原さんの精妙なピアノとともに、トークでは幻想曲とは言わず、ファンタジーと曲紹介をしていたように、実にファンタジックな演奏だった。思わず良い音楽!…と心地良い演奏に身をゆだねていた。

アンコールは、テーマとしている、バッハの無伴奏からと、この3月に出演された東京のオペラの森の演目、「歌劇オテッロ」のアリアを自身が編曲した曲を初演(!)された。これも、なかなか良かったです!

終演後、主催の花井さんから「パーティがあるから残って…!」と言われ、島田さん、永原さん、それにホールの長谷川さんとともに歓談した。「次はいつ来るの?」との声に、「今度のニューイヤーに」との答えに一同ニンマリ!島田さん、バッハを含むバロックをやりたいようだでも今回聴いたブラームスやシューベルトから、案外ロマン派の音楽の方が合っているのでは?!

写真は、開演前のホールの様子

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2006年3月19日 (日)

♪ 相沢吏江子ピアノリサイタル

○日時 2006319日 14001550

○会場 あづみ野コンサートホール

○演奏 相沢吏江子(ピアノ)

○プログラム モーツァルト ピアノソナタ 第12番ヘ長調

         シューマン ピアノソナタ 第2番ト長調

         シューマン 子どもの情景

         シューマン ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」

 (アンコール)ショパン ワルツ

知名度は低いかもしれないけど、実力のある若手ピアニスト。ホールから3年前の「ホームタウンコンサート」が縁で今回の招聘となったそう。

私はさらに前1993年、第2回の「ホームタウンコンサート」で、この相沢吏江子を聴いていた。当時チェロのアントニオ・メネセスとの協演で、デュオもあったが、ソロで弾いたショパンのバラードが今でも忘れられない!この時まだ10代だったと思うが、そんな若さを微塵も感じさせない“鬼気迫る”という表現がぴったりの迫真の演奏だった。

今回は、生誕250年と没後150年の作曲家によるプログラム。特にシューマンを期待していた。

やはり期待どおり!シューマンの曲でプログラム中よく聴いているのは「子どもの情景」くらいなのだが、どの曲も素晴らしい演奏を堪能できた。特に前半のピアノソナタ第2番は白眉13年前に“鬼気迫る”印象がこの曲にも感じられた。切れ味鋭い振幅の大きなダイナミズムと懐の広い表現。13年前にはなかった円熟が加わった。

充実したひと時だった。

演奏後、観客と談笑しながらサインに答える相沢さん

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2006年3月11日 (土)

♪ 渡辺貞夫

○日時 2006310日(金) 19:0020:50

○会場 塩尻市文化会館(レザンホール)中ホール

○演奏 渡辺貞夫クインテット

       渡辺貞夫(アルトサックス、フルート) 
小野塚晃(ピアノ)
吉野弘志(ベース)
石川雅春(ドラムス)
ンジャセ ニャン(パーカッション)

ジャズのコンサートは、アマチュアバンドはよく聴いたことがあるけれど、プロは初めて。しかも、大御所の渡辺貞夫が近くに来るというので聴きに行った。

心地よく、サックスの甘くて暖かい音楽を十分に堪能することができた。曲がすすむにつれてノリノリになってきていた。最後はとても満たされた気分になった。バラード系は途中1曲とアンコールに1曲だけだったが、いずれもしっとりと聴かせてくれた。

当夜のお気に入り・・・

実は演奏されたナンバーはよく知らないのだけど、その中でも、紹介してくれたので曲名を覚えている “ early spring ” のきらめくような冒頭のピアノソロ・・・、その次に演奏した、サックスからフルートに持ち替えて演奏する曲・・・、が印象に残っている。

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2006年2月 5日 (日)

♪ バロック・アンサンブル コンヴェルスム・ムジクム

○日時:25日(日) 1400分~1620

○会場:松本市音楽文化ホール

○演奏:コンヴェルスム・ムジクム

○ソリスト:

武久源造(指揮、チェンバロ)

桐山建志(バロック・ヴァイオリン)

尾崎温子(バロック・オーボエ)

大西律子(バロック・ヴァイオリン)

森田芳子(バロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ)

○プログラム:J・S・バッハ

「3つのヴァイオリンのための協奏曲」

「オーボエとヴァイオリンのための協奏曲」

「ヴァイオリン協奏曲第1番」

「ヴァイオリン協奏曲第2番」

「2つのヴァイオリンのための協奏曲」

アンコール:武久源造「Viva Bach!

チケットは、まつもとバッハの会に申し込んでおいたので、受付会場になった小ホール入口で事務局の臼井さんから受け取る。自由席なので、既に長蛇の列。寒い陽気のため配慮されたせいか、開場時間前に入場させていただいた。

ちょっと不思議なコンサートでした。

リーダーである武久源造のトークが曲の間に入る。それによると、“コンヴェルスム・ムジクム”の意味は“音楽との対話”という意味だそう…。また、冒頭の2曲は桐山建志の編曲版だそう・・・。話しは率直なものだし、編曲版のせいか「オーボエとヴァイオリンのための・・・」は、独特の間やフレージングがあって初めて聴くような新鮮さがあった。トークの内容も演奏についても、ある種のアマチュアリズムというか、チャレンジ精神旺盛というか、表現意欲を感じ、とても好感の持てる演奏団体だと思った。アンコールの曲は武久源造の自作。バッハのヴァイオリン協奏曲の旋律をちりばめたような曲で、本日のプログラムのため作曲した、と紹介をされていた。バッハをボサノヴconvensum_musicmuァ調にアレンジしたような、不思議な感じの曲だった。

奏者の皆さんの技量は申し分なく、オリジナル楽器の豊かな音色とアンサンブルを堪能することができた。

写真は、休憩中の会場の様子を最後列から撮影。

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